ページトップへ

相続と不動産
について
贈与で節税

贈与を使った節税

このコラムでは贈与を使った節税対策をご紹介させていただきます。

 

贈与とは、一方の当事者が一定の財産を無償で相手に与える契約(民法549)です。

簡単に言うと財産をあげることです。

最高税率は、相続税よりも高いのですがうまく使い分けることにより節税効果があります。

それでは一つ一つ解説いたします。

 

暦年贈与で節税

 

暦年贈与とは毎年一定の額を贈与することで相続財産を減らす方法です。

1人年間110万円までの贈与は非課税になります。

例えば、妻と子供(合計2人)に年間110万円づつ10年間贈与を行うと、

非課税で2200万円の財産を移すことができます。

 

この暦年贈与を使う場合には注意点があります。

それは、贈与を受けたとしてもその証拠を残しておかなければ相続時に認められない場合があります。

認められない事態を防ぐためには、

 

1、贈与契約書を作る(毎年贈与した度に作成)

2、毎年同じ金額や同じ時期は避ける

3、必ずもらった方の名義の預金通帳に移す

4、預金通帳、カード、印鑑をもらった方が所持する

 

単に子供や孫名義の預金通帳に移す行為は認められませんので注意してください。

また、わざと贈与税を少し払い贈与の証拠を作ることも有効です。

具体的には200万円の贈与を行い確定申告して9万円の贈与税を払うことです。

このように前もって計画を立てて暦年贈与を上手に活用することにより節税ができます。

 

不動産の贈与

 

 財産は現金以外に不動産、動産、株式、有価証券、会員権など多種です。

贈与税や相続税を計算するにあたりそれぞれの評価方法があります。

今回は不動産について解説させていただきます。

現金は額面がそのまま課税対象になり1億円だったら1億円です。

不動産の場合は土地、建物それぞれの評価方法があり現金より割安になる特徴があります。

 

土地の評価額は路線価と言って国税庁が毎年発表する価格になり実際の価格の約8割といわれています。

現金で贈与に比べて土地で贈与する方が約2割節税できます。

土地の上に建物を建てることで借地権割合という評価の軽減措置を適用できより節税効果があります。 

 

建物の評価額は市区町村が決める固定資産税評価額が課税標準になります。

購入価格の約4割といわれており、実際に私が建てたプリマ約5,000万円の評価額は約2,000万円でした。

現金で贈与に比べて建物で贈与する方が約6割も節税できます。

しかも、アパートなどの収益を生む物件の場合、

贈与を受けた方が減価償却を使うことができるうえに、贈与後の賃料収入をもらうことができます。 

 

実際に私がお手伝いをさせていただきました事例をご紹介させていただきます。

 

 お父様が所有している土地にアパートを建てました。

そのアパートだけを娘さんに贈与しました。

贈与税は、以前から行っていた暦年贈与の預金で支払いました。

土地の評価を借地権割合により軽減でき、

建物の減価償却を使いながら賃料収入を娘さんが取得でき相続財産を軽減することができました。

 

 不動産の特性を使うことにより贈与で節税をする事が可能なのです。

 

 

相続時精算課税制度

 

 この制度は、60歳以上の父母または祖父母から、20歳以上の推定相続人である子または孫に対して、

財産を2,500万円まで非課税で贈与できる制度です。

2,500万円を超える部分については、超えた額面の20%を支払うことによって可能になります。

この制度を使って贈与された財産は、相続時に贈与ではなく相続があったと推定し清算をする事になります。

完全に非課税ということではなく、相続時まで税金の計算が猶予になるということです。

 

メリット

・早期に大きな財産を贈与できる

・相続争いを防げる

・収益物件の贈与に使いやすい

デメリット

・相続時に相続税が発生する可能性がある

・一度選択したら撤回できない

・特例との併用が不可

・暦年贈与の非課税枠が使えなくなる

 

相続時精算課税制度は、節税効果は期待できないものの、

収益を生む不動産などを贈与する際にとても便利です。

また、相続で兄弟と争う可能性がある場合には事前にこの制度を使い、

贈与してしまうことにより、確実に受け取ることができます。

 

 

住宅資金の贈与

 

 この制度では、父母または祖父母から、住宅の購入やリフォーム資金を贈与できます。

繰り延べではなく非課税枠になりますので節税効果があります。

毎年、非課税の額が変わりますので確認が必要ですが、

平成28年の非課税の額面は下記です。

省エネ住宅等  1,200万円

それ以外の住宅  700万円 

この制度は、その他の贈与税の控除に上乗せして使うことができます。

住宅資金の贈与の枠はタイミング等うまく活用することにより節税効果があります。

 

 

このように、贈与をうまく活用して準備することにより、相続税を節税する事が可能です。

どの制度が自分たちにとって良いのか検討して計画をすると良いでしょう。